おやまーの日々

好きなもの、気になること、日々あれこれ

物語の紡がれたところ

年始めのお出かけは立川でした。

会期末が迫ったPLAY!ミュージアム、鹿児島睦「まいにち」展 へ。

迷ってだいぶ歩きましたが、イルミネーションに目を奪われたり、街路樹にメジロの姿を見たり、散策も楽しいところでした。

 

鹿児島睦さんはデザインの方ではなく、陶器の作り手なのですね。

展覧会のサイトで作品を見ると、絵皿に見えて、料理を盛った図が想像できなくて。

シンプルで実用的な器が好みの私には使い方が浮かばず、デザインを観ることしかできません。

展示でもオブジェやバッグに目が向かい、器を見れば描かれた生き物のおおらかで生き生きとした姿に目を奪われました。

 

一番観たかったのは、梨木香歩さんとのコラボ。

30枚の皿から生まれた物語。

その展示室へ入り、皿の絵と、添えられた文を読んでいきます。 

進みながら展開していくストーリーになるほど、と広がる話の行方を追っていくと…、そうなるのか!という驚き。

あぁ、これが物語の書き手なのだなと、凡人にはできないことができる方なんだなと強く腑に落ちました。

ミュージアムショップで本になった作品を手にしましたが、 購入しませんでした。

展示が強く印象にある中ではあまりに小さかったし、完成されているようで。

物語の森へ実際に行った後で写真でみるような感覚で、物語が生まれた場の肌触りが感じられなくて、物足りないのです。

工芸品のような本で素敵で、本だけしか知らなければ求めたでしょうが…。

くまのランプ可愛かったなあ!

たくさんの生き物を観たなあー

私にはそんな印象の展示でした。

図録より、鹿児島睦 器の本に惹かれ、展示の意図と違うところにいたかもしれませんが、

片道2時間の小さな旅のメインを楽しみました。 

 

駅近くに広場や広大な公園があり、ゆったり歩ける立川。

花咲く季節の昭和記念公園もすてきだろうな。

謹賀新年

新年おめでとうございます

船橋は陽射しはうららかで風がある元日

つつがなく年を越した喜びを感じながら

のんびり過ごしておりましたが……

 

地面がゆらゆら、船のように揺れた地震

日本海側が震源地の巨大エネルギー

きものの日常をのみ込むような…

 

気がかりな年明けとなりましたが

自然には月日や時間の区切りはないのだと

今できることをしていくことがすべてだと

教えられたような気がしています

 

健やかな年でありますよう

幸多き年でありますよう

祈念いたします

東京にて

あちこちで工事をしている東京八重洲

先日、久々に出かけたときに散策したら、

新しいビルの前に、池というほどは深さのない、水盤のような水面。

その真ん中から立っていた木のようなオブジェ。

東京の木には葉がないんだ…、なんて思っちゃいました。

ビル続きの日陰をしばし歩き、

落葉した街路樹ごしに広がる青空にホッとし、

信号待ちの交差点で陽を浴びて、一息ついた心持ち。

 

東京は遠く感じるようになりました。

変化するスピードに追い付けず、新たにできた店や場所に馴染めず。

対応するパワーが私になくなってきたからかもしれません。

でも会いたい人たちが集まる場所があるから、ここでなければという店があるから。

 

今年最後のこぎん教室で刺激をいただき、ほしかった色の糸を選んだ23年の東京納め。

12束買うと割引になっていた刺繍糸、余分をついつい選んで、やることをまた増やしたのでした。