図書館の本を読み始めたら、ささっと読めてびっくり。
田畑を耕す暮らしは、太古の昔からある営み。
それが、生産性を上げなくてはならない産業になったのは、わりと最近のことといいます。
百姓、農は、生き物や風景を守っているのですが、
その価値が経済では計れないために、壊されています。
いや、そもそも農とは何?
百姓の著者が、農の大切なものを伝えています。
政治や歴史的背景など、かたい内容はありましたが、
草木や生き物を身近に感じる私には、素直に頷く内容でした。
季節に先駆けて実らせたいちごが、ハウス栽培の野菜が、旬を変えています。
輸送に便利なように、大きさの揃う品種、持ちがよい品種ばかり作るようになりました。
甘さを求め、雑味を減らして、と、味や風味も少しずつ変わっています。
そんな変化に疑問を感じていたけれど、根本のことまではわかりませんでした。
問題はあるけれど、未来へつなげようという動きに安心しました。
この著者の岩波ジュニア新書も読みたい。
食料生産としてみては、大事なものを見落としてしまう。
他の生き物たちといわば共鳴した営みなんですね。 その世界に足を踏み入れてみたくなります。