おやまーの日々

好きなもの、気になること、日々あれこれ

自然と邸宅と

先ほど地震で揺れましたが、私の周りは無事でした。

ときおり訪れる大きな揺れ、地球に鬱憤が溜まっているのかも?

大きな影響がありませんように。

 

先日、緑に包まれたくなり自然教育園へ出かけました。

樹々の茂る園内へ着いた時には陽が傾き、暗く感じます。

春の賑やかな風情が記憶にありましたが、

落葉樹が茂った時期には、落ち着きと、じんわりしたエネルギーがありました。

カラスの声が騒がしく、地面で何羽も見かけ、そばを通る時はドキドキしました。

子育て中なのかもしれません。

おもしろいものが

何の実かな?

 

ムラサキシキブのつぼみ

秋には紫色の実の粒になりますが、

この姿に、あの実の子どもなんだなぁと

 

池にアヤメのような花が咲いていたものの、シーズン終盤らしく、

ガクアジサイが咲き始め、あとは地味で目立たない花ばかり。

気をつけないと他は何もないと思ってしまいそう。

そろそろ出ようかと、出入口へ向かうと大きな葉っぱが。

何かある

 

咲いていました、ムサシアブミ

この花に似た花が、むかし通学路の林にありました。

葉っぱは色濃く形も違っていたけれど、マムシグサだったかな、

いかにも暗い場所にありそうな姿に、植物の不思議さを感じました。

宅地になり草木は消えてしまいましたが、

草木の名を知る機会もなくなり、文化も伝わらなくなっているのかも。

「武蔵」「あぶみ」、名付けられた時は、あぶみを目にしていたはずで。

武蔵と書けば、ああと思いますが、カナで見ると推理が難しくなりますね。

 

鉄分ならぬ緑分を充分補給して、隣にある東京庭園美術館へ寄りました。

西洋庭園も素敵ですが、見る余裕はなく館内へ。

建物は旧朝香宮邸、

お住まいだった頃がわかる展示をしていました(邸宅の記憶、6月4日まで)。

建物は照明や天井、窓枠や金具、壁や調度、どれも見ごたえがあります。

小袖の刺繍の裏側が見え、糸端の見えない始末、

裏を表にしても違和感ないような美しさにため息。

そして絽刺しを発見し、どなたが刺したものか気になりました。

別館では、多数展示されたボンボニエール、

可愛く精密な意匠と、時間の層に圧倒されました。

 

よきものを残し伝えることも大事な仕事。

隣り合う場所で自然と人為が保たれている場所に流れる静かな時間、

それがとても貴重で。騒がしい時代に乱されませんように。