未明に雨音、夕刻にもパラパラ。
風が強まってきて、大気が掻き乱れているよう。
最近ずっと建物の工事の音が聞こえていましたが、
休日の昨日はともかく、平日の今日も静かでした。
週明けまで、お盆休みでしょうか。
当初は勢いのあった工事の音が、
猛烈な暑さの日から控えめになっていて、
ホッとしていたところでした。
建物の改築、撤去、外装の整備を見ることの多いこの頃。
散歩圏で、立派な民家が売りに出されたものの取り壊し、
そこに何棟かの建物が建っていたのを見て、
昭和の建物が消えてしまうのではないかと、気がかりです。
旧何々邸として保存されているのは、ほぼ明治から戦前のもの。
古民家という言葉もありますが、定義は決まっていないそうで、
昭和25年の建築基準法改正が、一つの区切りとなるようです。
その時点から75年経っています。
今の子どもたちの祖父母の代に作られた建物です。
今の中高年にとっては当然のもの、古臭いものでしょうが、
意外と今となっては作れないものもあります。
ピンぼけで失礼
こういう窓格子、今は見ませんね。
浴室などのタイル貼りも廃れました。
散歩で見かけたのは、門構えがしっかりした立派な佇まいの平屋。
庭も広く植木が美しい場所にあった売家の看板には、5DKとありました。
手入れのことも考えれば、一般家庭では無理。
お手伝いさんを雇えるような余裕のある人でないとなぁ、
それでも維持していくのは大変だろうな、と思いました。
実際、元のまま使われることはなく…。
文化財なら、壊すときには調査するでしょうが、
民家では、そこに歴史的価値があったとしても気づかれることもなく、
画像や映像で保存されることもなく、ただ失われていくのでしょう。
昭和中期〜後期のもので文化財になるものは、どれだけ残るのか。
破壊して未来へ進んでいこうとしている気がして。
受け継ぐ、ということを、もっと大事にした方がいいと思うのです。