東京都美術館で行われている二つの手工芸展。
(主催団体が違うのですね)
ロビーの奥からエレベーターで上がり、手工芸作品展(有料)へ。
絽刺しや手まりに目が留まります。
絽刺しは作品数が今までより多く、
バッグなど、イメージが変わるような作品がありました。
手まりも、虹のような色合いのものや、
細かなかごめのような風合いのもの、
生きものが飛び出したようなもの、
技ありの品々に魅入られます。
ハーダンガー刺繍の軽やかな作品、
パッチワークのすてきな色合い、布あわせ、
折り紙のように布を折り花を綴った作品、
七宝の少し滲んだ柄、独特の色合い。
いいもの、すきなもの、すてきなものの数々。
今の自分の好み、求めているものも見えてきます。
こぎん刺しは、小品の額がいくつも並んでいました。
明かりが漏れてくるような表現の作品と、
枠が嵌められたようなデザインの作品、
賑やかな印象がタイトルと合っていた作品、
菱刺しのような作品、などなど、
それぞれの作風、色使いに作家さんの個性を感じ、
たくさんの作品に少々舞い上がりました。
*
有名絵画の展覧会を横目に、エスカレーターで下へ。
創作手工芸展(無料)へ。
入口すぐ、こぎんの大作が目に入ります。
横の方にも、大作が二点。奥にも!
先ほどの展示と同じ方の、明かりのような作品の大作、
菱形・直線の制約を上手く色づかいで景色を表現した作品、
細やかに色を変え、気持ちが明るくなるような作品、
重さを感じる津軽の冬を思わせる色合いの作品、
遠くからみても力がありました。
例年よりも展示数が少ないようですが、
別室にも三点の作品があり、驚きました。
それぞれにすてき。
満腹だわ…
と思いつつ。
下のフロアの染織作家展へ足を伸ばし、
着てみたい作品をみつけて空想しました。
これって別腹?
*
それにしても、
こぎん作家さんが増えたのだなぁ。
絽刺しも作者が若くなっているのだなぁ。
手工芸の世界も時代の節目なのかも。
そんなことを感じた今年の展示でした。