福岡伸一さん。話題になった動的平衡などで、ずっと気になっていた方。
今さらですが、著作を初めて完読しました。
科学者のあり方はいくつか分かれているそうですが、
自然をありのまま捉えて記述していくのがナチュラリストなんですね。
生き物の標本を作り、分類したりすることも必要ではあるけれど、
それでは「生きていること」を無視するようなところがあります。
生き物を解剖し、体の機能を調べるという方向もまた、
生きる営みとは離れているし、各部分を繋いでも生命体はできない。
ナチュラリストは、今いる他の生物も対等に扱う、扱おうとする人。
ということを教えていただきました。
この星で生きてこられたのは、ほかの種類の生命がいたからこそ。
人が助け合ってきたのと同じこと(逆の事態が起きるのも同じ)。
それを思うと、今こそ大事にしたい視点、行動と感じます。
福岡さんの経験と感性が織りなす文に惹かれて、
昆虫、博物学や英国、ドリトル先生シリーズへの旅をしてきたような。
そういえば私、ドリトル先生の話も読んでいませんでした。
福岡さんの訳で読んでみよう。
新たな読書の旅が始まりそうです。
後ろの本は、これから読むお気になり。
科学系で齧るのは少々大変な内容という気もしますが、
あとがきを見て期待が高まります。
楽しみ。