手間のかかる方法で刺しはじめ、
何度も間違えたり、放置したり。
ようやく完成にこぎ着けました。
よくやった!
こぎん刺しは、実用から生まれたもの。
今でも実用性は高いものです。
丈夫だし、家で洗えますしね。
けれど、衣服としてのこぎんは、今は天然記念物。
暮らし方が変わり、服装が変わったから。
服が簡単に入手できるようになったから。
美しいものが周りに余るほどあるから。
手仕事をするのは、今や趣味の領域に。
明治から昭和・平成の時代の変化はそんなでした。
これからは…
材料を買ったり、時間をかけたりして作る余裕があるか、
積極的に使おうという人があるか、
その違いで、こぎんのもつ価値が変わっていくでしょう。
これを刺しながら、
色をもっと自在に使えるようになりたいと思いました。
たくさん経験を積まないと出来ない方向を目指すのは、
私にはハードルが高く、今は思うだけ。
こぎん刺し自体は、時代を越えて刺し継がれるでしょう。
5年後、10年後には、どんなふうになっているでしょう?
見届けていきたいものです。