衣かつぎ。
里芋をそのまま蒸かしただけ。
なのに、美味しくて、うれしくなる食べ物。
野菜好きの私ですが、里芋は苦手でした。
煮物や豚汁に入っているのを、あまり美味しいとは思えず、
調理に手がかかるので、生で買うことはなかったのです。
でも、里芋そのものが苦手なわけではなかった。
そう気付いたのは、一昨年。
実家では、衣かつぎは作りません。
ある時、ふと、初めて作ってみました。
驚きました。
美味しくて、簡単で。
土っぽい臭さに少したじろぎますが、
皮を剥いたら、白くてピカピカ。
その、こんにちは、いただきます、の瞬間が大好きに。
煮るのは下ごしらえに手がかかり、
食べてみたら筋っぽくてがっかり、
ということもままあるので、
里芋=厄介と思っていました。
アバウトに煮るので、崩れるのも嫌でした。
ただ、付き合い方、料理のやり方が合わないだけ、だったのですね。
なので、苦手意識はなくなり、たまに買って食べます。
どうして、土からこんなにきれいで美味しいものができるのか。
食べる度、不思議に思います。