薄曇り。
スーパーへ出かけると、大量の恵方巻き。夜になり、半額となっているものの、果たして皆お腹に納まるものかという数で。
もったいない。この福を、食べ物に事欠く人たちにわけられないものか。
プレゼント包装された大量のチョコレート、趣向をこらした雛あられや飾りが、棚一面に控えている。ある日を境に投げ売りされる様子が目に浮かぶ。
ああ、イベントは楽しいけれど、こんなに騒ぐのは、もうやめないか。
スーパーへ行くのが間違いといわれたら、それまでだけど。
炒り豆を数粒つかんで、口の中へ福は内。歳の数だけ噛み砕く。
いわしの丸干しを焼いて、晩ごはん。
わが家はこうして静かに更けてゆく。