曇りから晴れ、さほど寒さを感じず。
画家の堀文子さん。著書が知人のブログで紹介されていて興味をもった。
図書館で見つけた著書によれば、
女性の自立は難しかった時代に職業婦人になりたいと願い、科学者の夢は進学が許されず画家の道に進み、
海外旅行は簡単に行かれない時代に一人海外へ出かけ、
大磯に住まいを決めても山の厳しさを求めて60歳で軽井沢にアトリエをおき、厳寒の軽井沢で一人暮らすこともあったとか。
青いケシを見たくてヒマラヤへ行き念願を叶えたのは82歳。
ううむ、凄まじいほどの意志。
そんな人の絵は実物を見てみなければ、とギャラリーの展示を見、さらに惹かれた。
そして出かけた、白寿記念の大きな展覧会。
美術館の広々とした空間に、大作の数々。若い頃から長きに渡る様々な仕事。
描かれた人や草木、いや、生きものそれぞれに意志があるように感じられ、平面に奥行きを感じるものも多く、絵の前にいられ(直に会えて)幸せ。
絵本のやわらかな原画、海外を描いた大作など、明日展示を終える幾つもの作品に心動かされ、今日来られたことを何ものかに感謝。
後期はどんなだろう。
花木や生き物や山、ミジンコやクラゲや蜘蛛。何度でも見たい。
新しい著書が気になり迷いながら、買い物はお預け。
海に沈みゆく陽を眺めることができる美術館のつくりにも魅了された。
遠いけれど、また訪れたい。