おやまーの日々

好きなもの、気になること、日々あれこれ

はじめての世界

音のない世界での、おしゃべり。

近くにもあるはずの、その場所。

そこへ誘う催し、ダイアログ・イン・サイレンス。

 

念願だったその世界へ、先日行きました。

 

聴覚障害のあるアテンドに案内され、他の10人の参加者と過ごした90分。

 

話すことは、声も、手話も、禁止の約束。

通じることも、わからないことも、あります。

それでも時間は、プログラムは、進んでいき、

わからないことはそのままに、わかったことは淡く感じ取ったままに、

次の場所へと案内されていきます。

 

その解り方の、頼りないこと。

いつもと違うルートで受け取る心もとなさ。

 

身なりより、人そのものが目に入り、

伝わるときの感覚は響き、

いつもと違う形のエネルギーが行き交っていく。

 

はじめはぎこちなかった時間の流れが、いつの間にかスルッと流れ、

最後に、いつもの世界にいくと、いつもの感覚へ。

*****

音のない世界のコミュニケーションは、私にはハードル高いと思っていました。

体調が低値安定なので、省エネモード、動作控えめで過ごしていますし、

疲れると反応が鈍くなり、表情も出なくなりますから。

 

実際、体の反応が鈍くて もどかしいことはありましたし、

アテンドさんから反応が薄いと指摘された場面もありました。

 

でも、それを承知で参加しましたから、

その時の私の精一杯でいいんだと、場に任せました。

 

正直、鈍い私がいたせいで共鳴しなくて盛り上がらなかったのでは?と思いました。

(場の流れに添えなくて、和を乱している感じ)

けど、盛り上がれる人も、そうでない人もいるのは、当たり前ですよね。

たまたま聴こえない人が世の中にいるように、

たまたま身体表現が難しい人も世の中にいる。

困った/助けたいと感じたら、相手と関わりたいと思ったら、その時にできることをしていけばいいだけで。

場に添えない感覚は、身体表現の言語障害だったからかもしれません。

***

声が伝わらなくても、あんなふうに/あそこまで、コミュニケーションできる。

疲れているなりに、大丈夫、何とかなる。

そんな感覚を知ることができました。

ツアーの仲間に恵まれて過ごした、

あっという間の、貴重な90分でした。

 

アテンドのジョニーさん、頼もしかった!

偶然のご縁でご一緒したみなさん、ありがとうございました。

 

次回開催は来年。

また行きたいな。