おやまーの日々

好きなもの、気になること、日々あれこれ

そらとぶこぎん 第3号

落ち着いた茜色のこぎん刺しに、工藤得子さんの系譜、とサブタイトルがひっそり記されています。

小冊子というより、しっかり厚みのある、手触りのあたたかい本。

こぎんの歴史を伝える年一回発行の雑誌です。

tugarukoubou.theshop.jp

 

私の大先生にあたる工藤得子さんの軌跡。

こぎんの衣類を見に出かけ、模様を収集し、組合わせの方法を割り出し、伝える。

教師という職業に就いていた幸運はあっても、パソコンもコピーもない、方眼紙もおそらく高価だろう時代を思うと、眼と手で資料をつくるのは、並大抵ではありません。

本を一冊出版したのは、長年気を入れて取り組んだからこそ可能だったと思うのです。

写真が気軽に撮れる今では考えられませんが、昭和はそんな時代でした。

 

私の先生の航跡を作品の写真とともに改めて触れると、エピソードが一本の糸になって見えます。

大先生からの大きな流れとつながり、こぎんという布の大きな模様のひとつとしてあるのかもしれない、そんなイメージがわいてきます。

豆っこほどでも、私も布の片隅にありたい…

 

写真の美しさにはため息。

グラデーションの色の変化、刺し糸の質感、こんなに伝えることができるのかと。

 

他にもたくさんのこぎんの刺し手さんの話や様々な話題満載。

小さな本に、こんなにと思うほど、こぎんのあれこれが詰まっていて、楽しかった。

 

こぎんに片想いしはじめた頃、情報を得られなかったのとは隔世の感があります。

 

この本を作り上げた方々には頭が下がります。

こぎん好きは、見ていたい、刺していたい人ですもの。

伝えてくださり、ありがとうございます。