晴れでも寒い。
夕方用足しに出て、赤く染まった空に呼び止められた。あの色をとどめておく術を持っていないから、感じることしかできなくて。そのひとときに出会え、気持ちを動かされるのは、宝物を与えられたようなものかもしれない。
「秋は夕暮れ、冬はつとめて」と清少納言はいうけれど、私なら、冬も夕暮れ。元々朝は起きられない体質で、日の出の遅い冬ともなればスムーズに身体が動くようになるのは10時ごろ。というわけで朝は感覚が曖昧なのです。
陽の温もりを感じるのも冬の醍醐味、夕暮れは目のごちそうかな。澄んだ夜空もいいけれど、生憎明かりがそこここにある住宅地では、満喫は難しく。温もりもお日さまばかりではなし、結果、夕暮れ推しの夕暮れ愛でに。
冬は晴れの日が続く土地に、生まれてこのかた住んでいる私には、陽のない冬は考えられません。陽が短時間しか入らない部屋に暮らすのも、実はかなりしんどいのかもしれないと、最近気がつきました。
雪国は合わないのかも、と思うと残念です。